『刀剣乱舞』における戦争犯罪の美化
刀匠である関孫六(孫六兼元)の名が付いた包丁であるとか、現在の商品にまでは私は何も言うつもりはなくて。
ただ、日帝の戦争犯罪とプロパガンダに使われた武器そのものだった日本刀の孫六兼元そのものを、負の歴史を抹消し「人斬りの花形」などと称賛し、キャラクター化して商売すること(そしてファンを増やすこと)が、本当に醜悪かつ危ういと思っている。
日本による侵略戦争の歴史をあまりに軽視している(そしてそれが許される)風潮が日本全体にあり、昨年『ゴールデンカムイ』の展示会が日帝軍服を「本当にカッコいい!」と称賛してたのと同じく、それはオタク向けコンテンツとされる場にも顕著に出ている。
日帝のプロパガンダと戦争犯罪の象徴が再び支持されることも、侵略と戦争の歴史が漂白されていくことも、旧植民地ルーツの者として私は毎回恐ろしくて腹立たしくてたまらなくなる。
すぐに『刀剣乱舞』ファンダムで「百人斬り」も孫六兼元の"逸話"として日中戦争の頃と同じように持て囃されるのでしょう。斬り殺された中国人たちのことなど誰も気にも留めず、「人斬りの花形」キャラの箔をつけるだけの"設定"として。それが分かるからこそ凹まざるを得ないのよ。