https://en.wikipedia.org/wiki/National_Popular_Vote_Interstate_Compact
アメリカ大統領選挙については、National Popular Vote Interstate Compact(全国一般投票州間協約)という改革案もある。これに参加する州は、自分の州の選挙人を全国一般投票で多数派を占めた候補に与えるという協約で、今のところ17州とワシントン特別区が批准している。批准している州の選挙人の合計が過半数に達するとこの協約は発効し、批准しない州が現行の方式を続けても、この方式により大統領が決定されることになる。州には選挙人の割り振り方を独自に決める権利があるため、この方式なら実行するのに合衆国憲法を変える必要はない。その点、憲法改正を要する、選挙人制度を廃止して全国一般投票だけで決めるようにする改革よりハードルは低い。選挙時の資源投下が特定の激戦州に集中し、他の州は蚊帳の外になってしまうことを問題視した案だが、激戦州は自らの影響力を手放さないためにこれを批准したくないというインセンティブがある。既に批准した州と検討中の州を合わせても現状では選挙人数が過半数に届いておらず、今後実行に漕ぎ着ける可能性がどれくらいあるのかは未知数である。