そういえば、同じ官製日本スゴイ案件でも、まだ笑える下町ボブスレーとは異なり、おそらく洒落では済まなさそうな案件として㈱ジャパンディスプレイの件がある。
㈱ジャパンディスプレイは、2012年に日本政府の旗振りで発足した事実上の国策企業で、日立・東芝・ソニーの液晶部門を統合し、その技術力により世界シェア獲得を狙ったが、案の定というべきか台湾や韓国などの新興国の企業に全く太刀打ちできず、現在8年連続で赤字である。
経営者の首をしょっちゅうすげ替えたり、ライバルのはずの中国系企業への身売りの話が出るも経営内容が悪すぎて向こうから断られたりするなどの紆余曲折を経て、現在では「いちごアセットマネジメント」というなんかファンシーな名前のファンドの傘下となり経営立て直しを測っているが前途多難とみられている。
最近はあまりニュースにもならず、せいぜいポットに液晶を埋め込んだトチ狂った新商品を発表して笑い者になる程度だったが、昨年の決算における説明資料のあまりの投げやりっぷりというかポエムっぷりが凄かったために一部投資クラスタの間での話題を攫った。
2018年12月8日、富岡町小良ヶ浜。この道の向こうは帰還困難区域。この道は場所によって4.0μSv/hに迫る。かつてここは水田だった。600万かけて水を引いたというこの土地の主人は、「ここに子や孫は連れて来れない、俺の家は俺の代で終わり」と話す。
2022年11月の今も状況はあまり変わってない。
2020年10月25日、双葉町中野。産業交流センター。建物の向こうにはフレコンバッグの仮置場が見える。この目の前を、全国から訪れた子どもたちが走り抜ける姿はまさに異様だ。
2020年6月8日、双葉町前田。4階まで緑で覆われる前田団地。ここでは、防護服姿の住民と遭遇した(僕らも防護服姿)。荒れ果てた自宅に入るには、線量が低くとも防護服を着たくなる。しかし今は、スクリーニング場で配布される防護服を着るだけで「風評加害」呼ばわりされる異常な状態になっている。2022年3月解体。
2019年4月6日、浪江町川添。正西寺。境内は除染され、0.5μSv/hほど。しかしその前の通りには、高線量のホットスポットがある。
2020年6月7日、大熊町下野上清水。1.0μSv/h前後。常磐道近くのこの辺りでは、母娘らしき2人が土を耕していた。人は土と共に生きる。
2020年6月7日、大熊町下野上原。双葉翔陽高校。この高校出身の何人かの人から、過去に二度ほど感謝のメッセージを受け取っている。撮影出来てよかったと思う。2017年3月休校。
NHKの子ども向けページで、日本スゴイの大失敗案件である「下町ボブスレー」の黒歴史動画がいまだに公開されていた。
下町ボブスレーは、もともとは「日本を支える下町の中小企業が世界に挑む!」という、いわばプロジェクトX的なノリで始まった案件だったが、後に明らかになったように、実際には日本政府と大資本が裏で糸を引いている国家的事業であった。おかげさまで、ソリができあがる前から関連グッズやドラマなどが大量に作られたり、道徳の教科書に(安倍ちゃん付きで)載せられるなどのタイアップが国家ぐるみで行われたが、最終的にできあがった肝心のソリの性能がポンコツ過ぎたため、唯一使ってもらえる予定になっていたジャマイカ代表にも見捨てられるという、ある意味日本の凋落を象徴する悲惨な結末となった。
ちなみに、ジャマイカ代表が下ボブを見捨て、実際に採用した性能の良いラトビア製のソリは、本当に下町の職人の手で作られていたというオチまでついており、そこまで子どもに教えるのであればよい教訓話になるかもしれない。
https://www2.nhk.or.jp/school/movie/clip.cgi?das_id=D0005311008_00000
2020年6月6日、双葉町新山久保前。双葉厚生病院。周辺は1.5μSv/h前後。つい先日の東京新聞と友人による調査では16万bq/kg近い土壌汚染も見つかっている。駅から伝承館へは、この周辺を抜けていく。大人も子どもも。
2020年3月15日、双葉町長塚。まどか保育園。かつてここにいた子どもたちは、今は中学生か。中には避難したことが記憶にない子や、隠してる子がいるかもしれない。自分の故郷を隠さなくてはいけない社会を作ったのは大人たちだ。
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正気じゃないよな。原発事故を起こした国なんだよ。事故前よりも基準が甘くなるとか、どうなってんだよ。狂ってるとしか言いようがない。 https://twitter.com/jijicom/status/1596123289318879235
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『FUKUSHIMA Memory and Records 20221015/16.』
2022年10月15、16日の双葉、富岡の記録。7分56秒ほどにまとめてみました。
三脚を持って歩くのは大変で、いつもより距離も歩けず帰りは背中の激しい痛みに襲われましたが、それなりのものは出来ました。鳥の声、蟲の声、そして線量計のアラームに耳を澄ましてくれたらと思います。
「復興」とは何か。少しでも考える一助になれば。
今回のW杯では、人権問題が大きくクローズアップされている。抗議の意味も含めてか、ドイツのサポーターがあまりカタールに来ていないことも、日独戦の勝利に影響した可能性があると思っている。そうしたエクスキューズがつくことが今大会のとても残念なところだ。
人権問題啓発の腕章を拒否されたドイツは、皆で口を覆うパフォーマンスで応えた。僕は日本代表も、そうした何らかのパフォーマンスで意思表示してほしかったと思う。サッカーの世界は、人権などそういった分野では先進的だと思っている。だからこそ旭日旗も使用禁止なのだ。
昨年の東京五輪、無観客になってことなきを得たが、あの大会では旭日旗が許されていた。もし実行されたら、世界中に恥を晒したと思う。
まだ日本代表の試合は残っている。今からでも遅くないから、田島幸三なんか無視して、プロ選手としての誇りを示してほしい。
2020年3月15日、双葉町長塚。まどか保育園。ここは双葉駅前でも特に線量が高いエリアの一つだった。この時でも園庭では4.0μSv/hを超える場所があったが、2021年2月に訪れた際は8.0μSv/h以上まで上がっていた。放射性物質が天候によりどこかから移動したものだと思われた。2022年3月解体。
マストドン(Mastodon)は普通のSNSのようで普通のSNSではない事を理解してもらう話|れるらば|note https://note.com/rrrb_n/n/n2844a6e5e612
この件、一部界隈が「ネトウヨ」の自覚があるみたいで、反応してますね。そしてそれを見る限り、「ネトウヨは誰かとつるまないとものが言えない」は正しいようです。アカウント作ったけど一人じゃ何も言えないから覗いてるだけと告白してるアカウントがいるので。
QT: https://fedibird.com/@SZKN29/109393094915713609 [参照]
イラストレーター、絵本作家、介護福祉士。福島県双葉郡を主に徒歩で取材しています。延べ480km以上を踏破。東京新聞『見えない放射能を描く→https://note.com/niq/m/mad4aa8cf1bdc 絵本『いぬとふるさと』(SLA全国学校図書館協議会 小学校中学年の部選定図書/旬報社)→https://www.junposha.com/book/b557170.html