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今日から個展が始まりました。以下、ステイトメントです。

 2023年3月をもって、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から12年を迎えました。コロナ禍に入り、震災から10年を経た頃から報道、特に原発事故に関する報道が減り、今や福島は完全に復興したかのようにいわれています。確かに、中通りや会津、いわきなどでは日常を取り戻したかのように見えますが、見えない汚染は今も残っています。また、原発周辺の町では、除染、解体という陸の津波が押し寄せ、避難指示解除後も人々の暮らしの気配さえ見えない状態が続いています。原子力緊急事態宣言はまだ発令されたままですし、「わずか数%」といわれる帰還困難区域も、紛れもなく福島県なのです。↓

 震災後に生まれた子供も、今や小学5、6年生となりました。地震や津波の伝承は盛んにいわれますが、原発事故についても、伝承していかなくてはいけません。浜通りでは、イノベーションコースト構想推進機構の主催で2024年度に「ふくしま浜通り国際芸術祭」が行われるといいます。しかしそこで掲げられているのは、風評払拭であり原発事故のイメージの払拭であって、伝承という視点はありません。現在進行形の原発事故ですが、その被害の実相は忖度のベールに包まれており、さらに国策アートによって上書きがされようとしているのです。↓

 原発事故により何が失われ、しかし一方でどのように市民が考え、立ち上がろうとしてきたのか、しっかりと後世に残していかなくてはいけないと思います。原発と同じように上から降ってきた「復興」など、“まぼろし”に過ぎません。しっかりと過去、現在を見つめ伝えることで、未来へ向けて動き出すことが出来るのではないでしょうか。

鈴木邦弘

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