見た目は変わらないが猫の呪いをかけられた坂上君
「なんだ、猫耳も尻尾もないじゃないか」
「なんで残念そうなんですか。でも良かったです見た目は変わらなくて」
「猫の呪いってなんなの。どこが猫なの?」
「さあ…? 若干音がよく聞こえるような気もします」
「撫でてみようか」
「なんでですか、嫌です」
「まあまあそう言わずに」
「ちょ、ちょ、撫で方が荒い!」
「我が儘だなあ。これでいいかい」
「よくないです。放してください!」
「ツンツン具合もいつもと変わらないような。…ん? なんか聞こえない?」
「は?」
「ほら、ゴロゴロ聞こえる。坂上君から。ああ、なんだ撫でられて気持ちよかったのかい? ほれほれ」
「ち、違います! もう! 撫でないでください!」ゴロゴロ
「そういえば、尻尾の付け根とんとんされるのが好きな猫もいるらしいよ。試してみる?」
「絶対やめてください」
「そう言われるとやりたくなるなあ」