「怖い話をしてやろう。ちんちくりんの坂上君には絶対ない体験だよ」
「唐突に人のこと馬鹿にしないでください」
「まぁ聞きなさいよ。グングン背が伸びて180cmを超えてしまってね。そしてこの鍛えられた美しい肉体だろ。そんな完璧なボクにも困ったことがあるんだ」
「はぁ」
「今まで着ていた服が入らなくなっちゃったんだよ。あ、先に言っておくけど別にお金がないわけじゃなんだよ？　ボクの家はそれはもう大金持ちだからね。それでももったいないからYシャツを着てボタンを留めたら…」
「留めたら？」
「ボタンがはじけ飛んだ」
「はぁ、そうですか。それでいつ怖い話が始まるんですか？」