私は自分の精神状態の読み取りが割合精確にできるタイプなので、精神科に行ったときも「あなたは大丈夫」と言われて、心の中でexactlyと思ったものです。それでも、心の負担がないかというと、人から非常に多くのものを受け取ってしまう癖があるので、日常的に「重い」です。そして、その「重い」ことの解決を先延ばしにするツケが、いつかやってくる。でも、それでいい。
一本の「考える木」としての私は、その樹皮一枚を剥ぎ取れば、川が脈々と流れていて、むしろその川の流れこそがわたしの本体であり、それゆえ世界に翻弄されて心が流離するものと思います。よくもまあ、こんな「生」を暮らしていけるものよ。あななやましの肉体の鞘。私はわたしの創作者向きの性格が、一方では愛おしいのです。氾濫するわたしを止めるのは、その行為のみ。