ベートーヴェン交響曲全集スタインバーグ指揮/ピッツバーグ交響楽団(1962~66年録音、グラモフォン)
ドイツ生まれのユダヤ系指揮者スタインバーグのベートーヴェン全集。
ナチスから逃れて戦中はパレスチナ交響楽団を指揮し、戦後は欧米各地で活動。アメリカではトスカニーニの副指揮者を務めた彼のベートーヴェンは、伝統的でありつつも、その切れの良いフレーズやリズムにどこかトスカニーニの影響も感じる。
録音はこの時期のものとしてはほぼ最上と言えるだろう。現在はユニバーサルグループのグラモフォンが扱っているが、本来はcommand classicというアメリカのレーベルが録音していたもの。
注目すべきは、この米レーベルが35mmフィルム録音を行っていたことだが、さらにびっくりなのはその録音機材、かつてマーキュリーが使用していたものを受け継いでいたのだ。
あまりの音質の良さに「マーキュリーは最後に聴くべし(他レーベルの録音などが聞けなくなるから)」とまで言われた「伝説の」機材であり、詳細は不明ながらマーキュリーの録音技師もcommand classicの録音に関与していたのでは、という話もある。
いずれにせよ、音質も演奏水準も文句なしの全集。にもかかわらず、ややマイナーな米レーベルの仕事であったため、長らく正規版が廃盤になっていたというが、最近になってこうしてグラモフォンからリリースされた。実に嬉しいことである。
様々な目的に使える、日本の汎用マストドンサーバーです。安定した利用環境と、多数の独自機能を提供しています。
録音はこの時期のものとしてはほぼ最上と言えるだろう。
現在はユニバーサルグループのグラモフォンが扱っているが、本来はcommand classicというアメリカのレーベルが録音していたもの。