メンデルスゾーン 交響曲第4番「イタリア」
シューマン 交響曲第4番
シューベルト 交響曲第8番「未完成」
グイド・カンテッリ指揮/フィルハーモニア管(1953、55年録音、EMI)

先日のフリッチャイなどもそうだが、将来を嘱望されながら早逝した指揮者たちがいる。イタリア出身のカンテッリもその一人である。

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最初はピアニストとして知られ、後に指揮者デビューするが、それは大戦中の1943年であり、本格的な活動は戦後になる。

トスカニーニからは「若いころの自分のよう」な指揮をすると評価され、アメリカへも招かれてNBC響やニューヨークフィルで仕事をすることになった。

ミラノ・スカラ座の音楽監督にも就任し、トスカニーニからは家族の一員のよう扱われる親しい間柄となったが、1956年に飛行機事故で死亡。36歳であった。

演奏スタイルは非常に緻密で全体のバランスによく配慮したものと言われ、イン・テンポを重視したところは確かにトスカニーニ的ではあるが、しかし世代的にはもう少しシャープな、現代的な演奏になっている。

レパートリーはハイドンからラヴェル、ドビュッシーまで幅広く、一部の録音はステレオでも残されている。もし何か彼の録音を見かけたら、一度は聴いてみて欲しい指揮者の一人である。

ちなみに1920年生まれとのことで、フリッチャイたちよりはもうちょっと年下、1918年生まれのバーンスタインよりも若いという事で、この人の早すぎる死は本当に惜しまれる。

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