義両親を殺害したことに一切の後悔はないが、数多の兄弟姉妹が売り飛ばされている現実を知らず甘い嘘に塗れた平穏を啜っていた過去の自分に対しては今だに罪悪感が責めてくる⛓️……のヌヴィリオが見たい。
水の上で行われる公的な祭典に出席しなければいけなくなり、滅多にしない正装をして鏡の前で着飾った己を見た途端に、これから売られるためのラッピングとして綺麗な服を着た兄弟姉妹に「綺麗」とか「似合う」と素直に褒めてしまった幼い自分がフラッシュバックしてしまい、吐き気が襲い冷や汗が滲む⛓️。
看護師長の心配を受け流して、顔色の悪さを押し殺して式典に参加する⛓️と、そんな彼を見つけて目敏く「リオセスリ殿、此方へ」と執務室に連れていく🌧️。

「なんだい、ヌヴィレットさん。まさか着飾った俺に興奮したのか?」と軽口を言って誤魔化して去ろうとする⛓️に対して「君は着飾ろうが着飾るまいが、美しい」と言い切った🌧️は「だが自身の不調を隠そうとする姿勢は好ましくない。休んでいくといい」と断固として休ませる意志を示す。
渋々ソファーに腰掛けるも「看護師長といい、あんたといい、俺の周りはお節介焼きが多いな……」と珍しくトゲのある言い方をしてしまう⛓️
「君はそれだけ慕われる価値のある人間だという評価の表れだろう」と返す🌧️を鼻で笑い「価値があるだって?あんたが授けてくれた"公爵"には相応しいかもしれないな。だが、俺は、本当は、そんなご立派な人間じゃないさ」と自己嫌悪で眩暈がしてくる⛓️。
🌧️は「君は私が与えた"公爵"について些か勘違いをしているようだ」と静かに言ったあと、⛓️の前に立ち「私はリオセスリ殿に相応しい評価をすべきだと考えた故に、公爵という称号を授けた。"リオセスリ"殿が評価を受けるべき存在であり"公爵"とはそれを証明する為の名称でしかない」と告げる。

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「……過大評価だ」と絞り出すように呻く⛓️だが「私はそのように思ったことは一度もない」と🌧️に言い切られ、黙ってしまう。少しの沈黙の後「もう少しだけ、休ませてくれ」と溢す⛓️。
「ゆっくりするといい」と優しく言い隣に腰掛けた🌧️の肩に、ぽすと頭を預ける⛓️。触れようか少し考えたが、肩を貸すだけに留める🌧️。

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