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[幌メモ その61]
都筑道夫『キリオン・スレイの復活と死』角川文庫
〈キリオン・スレイ〉シリーズ第2作目。日本に来てからは推理小説ばかり読み、現実の事件に興味を持った挙句、幾つかの事件を解決までしてしまった好奇心旺盛な自称詩人のアメリカ人青年キリオン・スレイを探偵役とする全7編の本格推理連作短編集。

📚 スキー場ロープウェイのゴンドラ内で発生した女性刺殺事件、8階の宣伝会社に突如やってきた自殺志願者、出版社のパーティーで起きた推理作家毒殺事件、完全な論理で主人公が犯人になる事件、大安売りの密室事件を題材にした推理合戦……提示された難事件を、論理で鮮やかに解明していく個性的な探偵譚です。

📚 本格推理なので謎の解明方法はゴリゴリの王道ロジックです。そして探偵役を「プロ」に任せないための措置として怪しい日本語を使う詩人の外国人青年にそれを担わせるというギャップと可笑しさ 🤣 しかしそこに油断すると足元を掬われるという構造 😅 今作での私のお気に入りは「八階の次は一階」「二二が死、二死が恥」「キリオン・スレイの死」です ☺️

読了日 2022年3月21日

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