[幌メモ その55]
幡大介『股旅探偵 上州呪い村』講談社文庫
渡世人の三次郎が謎解き役を務める、一筋縄ではいかないメタ・フィクション時代本格ミステリ?時代メタ・ミステリ?区分が難しい作品 一読すると滅茶苦茶な印象の作品なんですが……実は思った以上にフェアだったと最終章で認識させられました。非常に心憎い構成です。
📚 そして多くのミステリを読み込まれている方ならば、作者が作品中の至るところに散りばめた様々な作品へのオマージュに気づかれて、恐らくは北叟笑まれることでしょう。
勿論、私の場合は……末國善己氏の巻末解説を読んだ後に、その多くを気づいた次第ですが 😆💦
読了日 2018年3月12日
[追記] 読む動機は別にあったんですが(それは忘れましたが)読書アカウントとしてこの作品に触れた時期が早かったこともあり、渡世人とか股旅ものにも興味を持てたお陰で、結果的に時代小説を読む幅が広がっていったような気がします。もしかしたらこの作品は比較的入り易い「入り口の作品」のひとつだったのかもしれません