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[幌メモ その47]
都筑道夫『猫の舌に釘をうて』講談社文庫
作者の書き下ろし長編・第2作目。主人公の作家・淡路瑛一が犯人・探偵・被害者を務める恋愛小説風の本格推理小説。主人公が好意を寄せる女性(既婚者)の命を守るため探偵役をする過程を束見本に手記として書いた部分がメインです。

📚 発想が斬新で手法も今現在でも例を見ない(多分、先にこの作品がやってしまったから)遊び心溢れる作品なので戸惑うばかり 😅 男の切ない独白が描かれていたのに実はしっかりと「本格」のプロット、それも一筋縄ではいかないタイプのものが気付いたら構築されていたなんて、混乱しないわけがない 😭

📚 恐らくこの作品が異端過ぎて、そしてやり切ってしまったために後続の同種作品が生まれ得なかったんだろうと思います。発想は早い者勝ちということなんでしょうね。凄い作品です。余談としてこの作品のお陰でAlfred Kubinを知ることが出来たことが何より大きな喜びです。関連本、探します。

読了日 2018年4月26日

[追記] この作品は2022年に徳間文庫〈トクマの特選!〉で復刊されています :Shiropuyo_true_wpeace:

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