フォロー

[幌メモ その46]
泡坂妻夫『迷蝶の島』河出文庫
太平洋上で漂流し救出された女と、発見されなかった同乗の青年。青年の手記で後に分かった経緯、関係者の証言で見える現実。そして彼らが踊らされた夢と幻覚……。幸せになれなかった男女の愛憎劇と、幸せになるために企てられた殺人劇の顛末とは。

📚 読後すぐの感想としては「死亡原因、それなの ⁉️😳 」です。色々仕掛けたうちの本人でさえ忘れていたような罠が、思わぬタイミングで発動した、という感じだったので。このラストのために「壮大な物語」が創られたんだと思うと、物語全体を通じて「してやられたッ 😅 」という感想も持ちました。

📚 そう、物語の筋としては実は至ってシンプル。それを約270ページの作品の中で大いに拡げ、複雑且つ多面的に見せ、見事に混乱に陥れる。作者の力量に脱帽です。

余談。作中に「ある器具」が出てくるのですが、それから以前読んだミステリの粗筋を急に思い出しました。何でも読んでおくものですね 🎶

読了日 2018年4月25日

ログインして会話に参加
Fedibird

様々な目的に使える、日本の汎用マストドンサーバーです。安定した利用環境と、多数の独自機能を提供しています。