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[幌メモ その42]
朝井まかて『ぬけまいる』講談社文庫
若い頃は「馬喰町の猪鹿蝶」と称されたアラサー女性3人がそれぞれの事情を抱えながら伊勢を目指して東海道を「抜け詣り」。三者三様の才能を持つ幼馴染同志が交互に各章の主役となって物語を引っ張っていく構成が非常に面白く、堪能しました。

📚 江戸時代後期の設定ながら現代にも通じる主人公の女性3人が置かれている立場に共感する人も多いだろうなと思いながら読みました。そしてだからこそ彼女達が旅先で様々な事件や困難に巻き込まれた時に力を合わせて解決していく様子が痛快で滑稽で堪らなく愛しく感じられたんだろうなと :Shiropuyo_thinking:

📚 料理、ビジネス、剣術、子育て、寺社巡り、名所巡り、アクティビティ、ガイドブック、名物料理、そして博打。これだけの要素を纏めて入れたうえに恋愛に人情噺、謎解き、果てはコンゲームにまで物語を昇華させる。それを色々制限のある時代小説で成立させる。贅沢かつ楽し過ぎる作品でした。

読了日 2018年5月5日

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