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[幌メモ その40]
戸川昌子『緋の堕胎』ちくま文庫
[編] 日下三蔵
双葉社で出版された『緋の堕胎』を第一部、同『ブラック・ハネムーン』より3編を増補し第二部としたオリジナル編集版。官能的であり幻想的、常識や世代を超える奇想の世界。全9編中「嗤う衝立」「人魚姦図」が特にミステリとして私に衝撃をもたらした作品です。

📚 歪な日常を淡々と描写し、読者を混乱させつつも許容させていく展開の後に「圧倒的な現実」に引き摺り戻す作者の手法は、限りなく残酷で美しいです。眉を曇らす表現は多々あれど、彼女が江戸川乱歩賞受賞者であり乱歩イズムを継承する作家のひとりと考えれば、一つのミステリの形と納得もできます :Shiropuyo_thinking:

読了日 2019年3月17日

[追記] この時点では乱歩作品、ほとんど読んでなかったなー :Shiropuyo_aseri:

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