[幌メモ その36]
タナ・フレンチ『捜索者』ハヤカワ・ミステリ文庫
[訳] 北野寿美枝
離婚し、長年勤務したシカゴ警察も退職してアイルランド西部の小さな村に移住したアメリカ人のカルヴィン(カル)・ジョン・フーパー。廃屋同然のあばら家を修繕しながら静かに暮らしていたカルだったが、その作業中、彼はずっとある違和感を覚えていた……。重厚な文芸系長編ミステリ。
📚 連休中に読もうと楽しみにしていた作品 ☺️ 読後は……少し考え込み過ぎて 🥺 様々な方の感想を読み漁っていました。その中では、北上次郎氏の《小説を読むことの喜びを、ひたすら静かに味わっていた。》という感想がいちばん、近いのかなと。ゆったりと進む物語、美しい自然描写、納得せざるを得ない事件の着地点。
📚 とてつもない大事件が起きるわけでもなく、捜査権も無い元刑事の主人公が自分なりに調べ、進んでいく村内での捜索活動の様子が淡々と綴られます。詳細はつぶやきませんが、それでも読み応えがあり、色々考えさせられて 🤔 読後の充実感というよりも物語の「その後」が何となく、気になる。そんな作品でした 😌
読了日 2022年8月16日