[幌メモ その35]
海野十三『火葬国風景』創元推理文庫
著者デビュー作の本格ミステリ「電気風呂の怪死事件」、ラスト数行が衝撃的な「階段」、実験中の退屈凌ぎが悲劇を呼ぶ「恐しき通夜」、オムニバス掌編「蝿」「顔」(それぞれに帆村荘六作品あり)等々、幻想的で科学的奇想に満ちた11編の短編とエッセイを纏めた作品集。
📚 私が特に好きな短編は「生きている腸(はらわた)」。余りにも独創的でアナーキーな設定 🤣「外見が人間の唇とほぼ似た皮膚で蔽われるに至る」って 😅 結末含め、着想に脱帽の作品です。
因みに装画は11編目「三人の双生児」がモチーフかと。想像力を刺激し作品世界を端的に表現した絶妙なカバー画です ✨
読了日 2020年6月6日