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エル・コシマノ『サスペンス作家が人をうまく殺すには』創元推理文庫
[訳] 辻早苗
フィンレイ・ドノヴァン、31歳。バツイチ、ふたりの子持ちでまるで売れていないロマンティック・サスペンス作家である。夫の浮気が原因で離婚して以来スランプに陥り、各種支払いも滞りがち。そんな彼女がとあるレストランで、執筆中の小説についてエージェントと打ち合わせをしていたところ、隣席の女性に会話の内容から殺し屋と勘違いされてしまい、殺人を依頼されてしまうことに……。

📚 「一気読み系巻きこまれサスペンス」という触れ込み通りの、実に見事な巻きこまれ具合 😅 ただ恐らく自身の体調のせい、が理由の大半だったとは思うのですが……後に必要なギミック設置のためとしても、一気に読める波に乗るまでに時間がかかる構成で、それが歯痒かったといいますか 🤔

📚 なのでギミックが全て設置完了した「ある瞬間」から展開が劇的に面白く、また速くなり、今まで散りばめてあったピースがカチカチと綺麗に嵌っていく過程は痛快で面白かったです。とはいえ少しばかり「大人のための童話」的物語だなあと思わなくもないのですが……色々な要素が絡み合いながらも前進し続けるフィンレイ。次作も楽しみです ☺️

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