朝日新聞デジタルのプレゼント機能で Webの有料記事がシェアされるのをSNSで見る機会は増えた。ぜひ、新聞そのものを講読する(紙でも電子でも)人も増えてほしい。新聞を(とくに紙面で)読むことにはいくつもメリットがある。
1)信頼性がある。もちろん新聞社も間違えることがあるけれど、現代のメディアで抜群に信頼性があるのはやはり新聞。「ネットで全てが分かる時代」も、信頼性の高い情報を生産・流通させている新聞記者や研究者の働きに結局は依存している。※だから新聞社が潰れたらネット空間はゴミになるし、日本のネット空間が極端に右傾化している理由の1つは産経のWeb版が無料だったことにあると思う。
2)ニュースの重要性が判断できる。SNSでは扇動的なコメントと共に騒がれるニュースが、紙面では小さな扱いということもしばしば。もちろん新聞社による紙面の大きさ・場所の分配の判断が常に正しいわけではないけれど、どの面で、どれくらいの大きさで報じられるニュースなのかということから、そのニュースの重要性を知ることができる。Twitterでは全てのニュースが1マスにぺしゃんこにされるので、その判断ができなくて困る。
イベント1回目の記事はこちら。
7月28日に代官山蔦屋書店で李琴峰さん・高井ゆと里さんと話したやつです。
https://shinsho-plus.shueisha.co.jp/news/24354
毎度レポートとして残せるわけではないのですが、充実したイベントとはいえ何度も参加できる人はまずいないだろうし、こうして蓄積されていくのはありがたいなと。
本日よりRe:Ronにて「ことばをほどく」という連載が始まりました。月に一本文章が載る予定です。第一回のテーマは「カミングアウト」。プレゼント機能で見れるようにしましたので、よかったらご覧ください。
有料記事がプレゼントされました! 9月5日 14:01まで全文お読みいただけます。
傷つく覚悟で「ここにいます」三木那由他さんがほどくカミングアウト:朝日新聞デジタル
https://digital.asahi.com/articles/ASR914SFSR80ULLI00D.html?ptoken=01H9F91YCETRCC0B94TYWJJKYX
【文庫版発売】
本日、李琴峰『星月夜』の文庫本が発売となりました!
解説は中島京子さんです。
「本来は一つひとつ美しく個性的な、ありうべき星たちの姿を、『星月夜』は鮮やかに切りとって光らせ、忘れ難い存在として読者の胸に刻み込む。」
北丸雄二さんご本人から正式にコピペOKを頂きましたので全文掲載します。(太文字は自分の気になったところです)
李琴峰さんのカンパについてはこちら。
北丸雄二さん「直接民主政に値しない輩」
SNS上で激しい誹謗中傷を受けていた木村花さんやryuchellさんが亡くなって日が浅いのに、今なお露悪が趣味であるかのような雑言が止みません。芥川賞作家の李琴峰さんは台湾出身なので受賞は「阪日左翼による日台離反工作」などと中傷され、弁護士の仲岡しゅんさんへの攻撃は殺害予告や弁護士会への嫌がらせに拡大しています。お二人とも民事訴訟や刑事告訴で毅然と対峙するのは、相手への反撃だけでなくこうした場合の範を私たちに示すためでもあるはずです▶RE: https://fedibird.com/users/Li_Kotomi/statuses/110907825561500377
SNSは誰もが声を出せる直接民主政のツールになりえたはずでした。しかしその匿名性は無責任な憂さ晴らしにも流れた。誰もが「何者」かになりたいと「自分探し」をする時代に、著名人にその場でモノ申せるSNSは即席のナニモノカ捏造機にもなる。かくして地道にキャリアを積み上げてきた専門家に対して、ネット知識の断片だけで講釈垂れる蛮勇の一言居士が湧き続ける。中には女性や性的少数者の著名人を狙って、相手を傷つけるためだけに書き断じる愚かな自称「普通の日本人」も▶
「賢者は話すべきことがあるから話す。愚者は何か話さなくてはと思って話す」とプラトンは言い、ユングは「考えることは難しい。だから人は多く断じるのだ」と見抜きました― 李さんは現在、中傷者への訴訟費用カンパをネットで募集中です。(ジャーナリスト)2023.8.18
正直、誹謗中傷者が匿名アカウントの影に隠れて好き放題言い、こそこそ攻撃しているのに、被害者のこちらが闘うためには色々と気を配らないといけないこの現実があまりにも理不尽。
不法行為をやった人や犯罪者と闘うために、法やルールを守り、自分の安全にも気を配り、さらには揚げ足を取られて被害者非難に晒されないようなるべく細心の注意を払わなければならない。
こんな仕組みって絶対おかしいでしょ?
苦しい。とにかく苦しい。(李)
裁判カンパを募ったところ、信じられないほど多くの方からご支援をいただきました。
正直、今メンタルの状態があまりよくなくて、ストレスがたまって情緒不安定になっています。なんでこんなことで闘わなければならないのかと、なんで恥知らずの人間が世の中にたくさんいるのかと、絶望します。
一人で書いていると、自分には多くの仲間と読者がついていることを忘れがちで、そのため絶望感に蝕まれやすい。
でも私は決して独りじゃない。
支援してくださっている皆さま、本当にありがとうございます。
この感謝の気持ちを言葉では到底表せないので、行動で示していきたいと思います。
(李)
【拡散希望】【書きました】
【note】誹謗中傷裁判カンパのお願い
李琴峰は現在、複数の誹謗中傷者を相手に、民事訴訟や刑事告訴など法的措置を取っています。
法的措置のコストが高いため、カンパを募ることにしました。
何とぞご支援ください。
宜しくお願い致します。
日経新聞の書評欄に『トランスジェンダー入門』の書評(編集部評)が掲載されています。なんだか想像もしていなかったような広がりかたです…。
「トランスジェンダーの人びとをめぐる話題が連日メディアなどで取り上げられているが、誤解や偏見に満ちたものも少なくなく差別の助長が懸念されている。」で始まる書評です。
※会員限定URLです。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO73547970R10C23A8MY6000/
作家、翻訳家。
■芥川賞『彼岸花が咲く島』
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■芸術選奨新人賞『ポラリスが降り注ぐ夜』
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■エッセイ集『透明な膜を隔てながら』
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