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職場読書会『トラウマと記憶』ピーター・A・ラヴィーン著 終わり。トラウマという身体に刻まれた未完の衝動を安全に完了させるためには顕在記憶だけでなく潜在記憶ことに手続き記憶にアクセスする必要があるということはセラピストなら皆知っていると思うけれど、その手続き記憶にアクセスし再交渉するには自律神経系と記憶との関係など、トークセラピーでは扱ってこなかった身体的な活動に関する知見を知る必要があって。その中核的部分を臨床例をまじえて簡潔にまとめた良書です。ピーターの症例での安定した細やかな観察とかかわりにはほんと感動します。
また、トラウマの世代間伝達は3、4世代に渡って続くことや、激高した感情とともに語られたことを人は「絶対的な真実」として記憶してしまいやすいことなど、今、エルサレム周辺で起きていることに関する理解の助けになりそうな記述もあり。
トラウマにかかわるセラピストにとってはマストですが、心に関心のある人皆にお勧めです。

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