凪良ゆう好きな人は読まんでな。偏見の入り混じった辛口感想です。
話の作り方がうまくて続きが気になって読んでしまうんだけどやっぱり最後まで好きになれなかった。読み終わってこんなに腹の底が冷え冷えするような気持ちになるの初めて。
圧倒的にマジョリティが好きそうな話。結婚というものを物語を通じて解体して、同性だって愛してなくなって法的な保障が受けられる枠組みあればいいのにって書くのは、それだけでもありがたいしこの作品が好きという人もいるだろう。でも私は出てくるゲイの登場人物をここまで苦しめて悲劇を見せといてそれ?って白々しい気持ちになった。結局LGBTという時代に合ったトピックスの一つとしてオモチャにされてるだけなんじゃないのって思ってしまって。結局描き方が悲劇的なものばかりだったら、私たちは幸せにはなれないんだっていう私たちがいやというほど受けてきた刷り込みを強化するだけ。
それは、マジョリティの気づきに繋がるという意味では必要なものなのかもしれないけど、やっぱり当事者に寄り添ったものではないと思う。これが爆売れしても結局消費されてるだけじゃんって気持ちは拭えない。
異性愛者の主人公たちが結婚という制度の外で自分たちなりの幸せを掴んでいたのに対して、あんまりな扱いだと思う。
凪良ゆう好きな人は読まんでな。偏見の入り混じった辛口感想②
てか私が今まで読んだ凪良ゆうの本、「世間の基準から外れた私たち、傷つきながらも一生懸命生きて自分たちなりの幸せを掴んでいます」みたいなのばっかだったんだけど、ここも結構わたしの好みには合わない。今回は生徒を妊娠させたと思われる教師が出てくるし他の本では小児性愛者の人がメインだったけど、それぞれに事情も愛の形もあって世間には許されないとわかっていても自分で決めてそうしているという描かれ方をしていて。私はいくら合意があったって、事情があったって、心の中に留めておくという選択肢もあるわけじゃない?と思ってしまうので、根本的に考え方が合わないんだなと思った。
でもお話の作りが本当にうまくて読ませてくるから全部読んじゃうんだよ〜!!もうなるべく読まないようにする〜!