吐き
母の前では父の代わりをして父の前では母の代わりをして、自我は芽生えさせず親にとって都合の良い子として振る舞い続けて、ずっとずっとこのままであとは親の介護で人生を終えるんだ、それが正しいんだって本気で思っていたのに、頭では理解できないままどんどん体が壊れてやっと歪みを自覚できた。
姉のように結婚さえすれば、孫の顔さえ見せられれば、家を出ることも許されるかもしれない、なんて考えがあった時点でおかしかったけど。
今も別に幸せではない。矛盾と後悔ばかりだ。誰のことも否定したくない。傷付けたくない。呪いたくない。呪うときはいつも自分の墓穴も一緒に掘ってるよ。何も失わずには生きられないんだなぁ。