フリーク・オルランド
パンフはすでに購入していたのでもっとそれぞれの舞台設定がどういうことなのか読み込んでから見れば良かったかもしれない。それくらい設定やキャラクターが入れ替わる割にはほとんど説明がないので置いてけぼりになるはなる。しかし一旦「わからない」をそのまま受け止めるのもまた面白いと思ってるので楽しめた。フリーク・シティは主人公オルランドのさまざまな可能性を見せてくれたってことなのかな?オッティンガーが考えるキャンプ、クィア性がてんこ盛りで面食らう。ヴァージニア・ウルフの小説のやつも気になるしティルダ・スウィントン(最近良い噂は聞かないけど……)主演の映画も少し見てみたい。
自分は映画において映像を楽しむ方に重きを置いてるので、そういう意味では退屈しない。「このキャラはあれの比喩なのかな?」とか考えながら見るのも良いけど単純にビジュアルがぶっ飛んでるから目に楽しい。『アル中女の肖像』でも鏡・窓と水の見せ方にこだわりを感じたけど今回は地面に置いた鏡を水溜りのように見せるっていう結構極端な見立てが出てきて本当に好きなんだなと思った。火の見せ方も危なっかしくて良い。
今回は音楽はペーア・ラーベンじゃなかったけど終盤の「醜い者大会」のシーンで急に劇伴がめちゃくちゃ華やかになるので嬉しかった。木管(たぶんクラリネット)のハモり方が気持ちよかった。