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イノセンツ

まずネコへの暴力描写だけど今まで見てきた映画で1番エグいと感じるレベルだった。あのシーンで途中退席する人もいた。正直あそこまでやる意味があるのか疑問なシーンだったし観客を引かせるのが目的くらいにしか思ってないなら他のアイデアを考えて欲しかった。

どうしても全体的に子ども同士の残酷な戦いをみせることが目的化していてそれによって何を伝えたいのかがわからなかった。家庭環境の違いによる人格形成の問題とかをテーマにしたいならあの設定にしないだろうし自閉症で喋ることができない人が超能力で喋ることができるようになる、という展開も無邪気にやっていいことなのか疑問。もっと慎重に扱うべき表現だと思ったけど。
ただ映像の質感とか音楽の使い方とかはとても良かった。編集は中盤に「この能力はもうさっき見せたのと同じようなもんだから改めて見せなくてもいいのでは?」みたいなところがあったけどそれくらいで基本良い。エンドロールも一捻りあっていいんじゃないでしょうか。

自分が基本的に子どもという存在を使って色々な要素にバフをかけるようなシナリオに心が乗り切れないのもあってなかなかしんどかった。見ている時の一瞬一瞬の「怖い」とか「嫌だな」っていう気持ちが作り手によって操作されてるような感覚になる。

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