昨夜観たイスラエルのドキュメンタリー。イスラエル建国時代に起こった虐殺とその記憶を封じ込めようとする元兵士ら、大学教授、政府と、真実を明らかにしたい、というイスラエル人の話。第二次世界大戦後にポーランドに戻っても、家も他人に取られ、差別がまだ続くなか、出て行かざるを得なかった欧州の白人のユダヤ系の人らが、パレスチナの地へ。75万人のパレスチナ人を「追い出し」た。その重なる不条理と国家というのがいかに「建国の作り話」を守ろうとするかを浮き彫りにする映画。
今の問題に強く関連する映画である。イスラエルへの怒りというより、欧州の罪に米国がさらに上塗りした感じ。
欧州の罪と暴力のとばっちりを受けたパレスチナ人は、今だに欧米の罪と暴力に苦しめられている。ユダヤ系対パレスチナって構図で、欧米の罪を見逃してはいけない。ユダヤ系への贖罪にパレスチナ人を生け贄にするドイツ。アラブ系の人たちやグローバルサウスの人たちは、イスラエル政府というよりその背後にあるアメリカとヨーロッパ諸国のウソを見抜き、敵対心を強めている。