「ブックガイド 詩に近づく小説、小説に近づく詩」は普段はシャイで寡黙な編者・木村の好き好きモード全開で思う存分書いてみたブックガイドです。散文を激烈に賦活しうるものとしての詩、詩が思わず畏怖してしまうような散文と信じられる鍾愛の作品だけを選りすぐって紹介してみました。紹介されている作品の一例:ディラン・トマス「果樹園」、パウル・ツェラン「山中の対話」、マルセル・シュオッブ『モネルの書』、マルグリット・ユルスナール『火』「青の物語」、ヴァージニア・ウルフ「青と緑」、イサク・ディネセン「カーネーションをつけた青年」、オクタビオ・パス「天使の首」、J・G・バラード「終着の浜辺」、ジェフ・ライマン「オムニセクシュアル」、ジョイス・マンスール『充ち足りた死者たち』、タチヤーナ・トルスタヤ「夜」、飯田茂実『世界は蜜でみたされる』(改題『一文物語集』)、入沢康夫『ランゲルハンス氏の島』、金井美恵子『春の画の館』、ホルヘ・ルイス・ボルヘス『創造者』、李箱「烏瞰図」、安西冬衛『軍艦茉莉』、松井啓子『のどを猫でいっぱいにして』、平出隆『家の緑閃光』、川口晴美『やわらかい檻』、高柳誠『都市の肖像』…。