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富士川 過去とか歴史との関わり合い方というのは、60年代頃まではわりあいと権威主義的に伝統論をふりかざしていくというのかな、重々しく見ていく、とらえていくという姿勢が濃厚だったのじゃないかと思うのですが、どうも80年代になって若い世代の作家たちが登場してきてから、過去に遊ぶというのかな、重々しくとらえていくのではなくて、過去と現在を自由自在に、ミックスさせたりシャフルさせたりして、そこに何か新しい、従来とは異質な文学空問を作り出していくという、そういう姿勢が、いま言われたようにアクロイドとか、あるいはバーンズとか、それにアンジェラ・カーターの『夜ことのサーカス』なんていう作品もそういう例の一つじゃないかと思いますけれども、そういった作家たちの作品の中に顕著に出てくるということがあると思いますね。

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