『翻訳百年』、ペルシア文学の藤井守男の文章も面白い。イスラム神秘主義の世界では「天使的性格」という語にはネガティブなコノテーションがあるとしています。「天使的性格」というのは、感性の欠けた、神への熱意のない、心のない人間という意味で使われていると。英語でも日本語でも、天使的といったらふつう清らかな感じというか、うまくは言えませんが、いい意味で使われますよね。イスラム神秘主義といっても多様な流派があるかもしれませんが…。
翻訳文化論と社会言語学って重なり合う面が大きいといつもながら思ってしまいます。なお、書籍には「天使的性格」という語について自分のこの投稿なぞより詳細に記述されていて、ぜひ現物に手を伸ばしていただきたいです。