新聞の短歌・俳句の投稿欄でキュンと飛び込んできた歌があったのでスクラップしてしまいました。
夜に咲く
月下美人の真白さに
母の顔見る父の
顔見る
作者は男性の方、
真白の月下美人に表象された母上は、どんなに美しい方だったんでしょう。
それとも、子供から見える母親という存在が月下美人の真白さだったのでしょうか。
「夜に咲く」から、はかなげなイメージが伝わります。おかあさんは早世されたのかもしれません。
おとうさんの眼(まな)差しが、愛だの好きだのと、濫用される直接言葉を超えて、私をキュンキュンさせてしまいます。
もし、老夫婦となったお父さんとお母さんの情景を歌われたのであったら、ご両親にとっては、ご両親が生きてきた日々を肯定してくれる、なんと優しい息子さん(作者)の眼差しなのでしょう。