うちには落葉樹が何本かあって、この季節は風が吹くと盛大に枯れ葉をまき散らし、少なくとも二日に一度位は道を掃かなくてはならない。大変と言えば大変だ。だから高齢者のお宅では、手入れが難しくなった庭木を伐採してしまうこともある。
しかし落葉樹は、春の芽吹き、夏のあおば、秋の紅葉、冬の落ち葉、季節それぞれの楽しみがあって他に替えられないものだ。鳥達も実をついばみに来る。
この国で街路樹をはじめ公園でもどこでも木を伐採するのは、木が与えてくれる季節の贈り物を楽しむ余裕を、我々が失いつつあるということなのだろう。手入れすべきなのは人間社会の方。やっぱり木は良いでしょう。落ち着け人間。