中学か高校の国語の教科書に載っていた短編ですごく好きでずっと覚えてる作品があって、でも題名も作者の名前も忘れちゃってたんだけど、今わかった。小川洋子の「寡黙な死骸 みだらな弔い」収録の「果汁」という作品でした。ケーキの描写と、「老婆が嘔吐するように食べた」という表現がすごく好きだった。そして今読み直すとなんかすっげえ官能的な作品だった。この表現が正しいかはわからないが…。
別に「果汁」を探してたわけじゃなくて、同作者の「猫を抱いて象と泳ぐ」がすごく面白かったから他の作品も読みたいなと思って借りてきた本の中に偶然入ってた。ので読み始めて気づいた時まあまあ大きな衝撃がありました。
そういえばちょっと前に観てかなり好きだった『ホテルアイリス』という映画も原作は小川洋子なんですよね。私の好みとかなり合致してるのかもしれない。もしくは、かつて「果汁」を読んだ時に好みの方向性が決定づけられた可能性もあります。