#映画感想
「Pearl パール」
ファイナル・ガールと殺人鬼を同じ役者が1人2役で演じた「X エックス」の前日譚。
多分だが、エンタメは大きく2つに分けると「ヒーローもの」と「ホラー」になるだろう。
「ヒーローもの」は視聴者が感情移入したキャラが呪いを打ち破り、「ホラー」は視聴者が感情移入したキャラが呪いに屈服し取り込まれる。
そして、前作を観た人なら……冒頭数分で恐怖を覚えるだろう……。
これは、あの殺人鬼婆ァが、呪いに取り込まれ、その後、何十年も呪縛され続ける話なのだと。
これから起きるのは……胃が痛くなるような話なのだと。
そして、家族という呪い、社会という呪いは主人公を打ち負かす。
それも、主人公が社会という呪いに打ち負かされる際の演出は‥…まさしく「落ちた時のダメージを最大にするには、まずは天まで持ち上げろ」というモノ。
更に、主人公を打ち負かした呪いの言葉……それは……。社会という呪いが主人公を打ち負かした事により、逆に、その社会が「善きもの」として選んだ者は無惨にも殺される。
呪いは主人公に打ち勝った。しかし、呪いもまた、自分が生み出し取り込んでしまった怪物により呪われたのだった。