ちょっと、シカによる被害のことを調べる機会があったのだけど、日本中、ここ十年くらいでシカが増えすぎてしまって大変らしい。
お上は、いつも通り、ジビエ振興して捕獲次いでに駆除と言ってるのだろうけれど、現在の狩猟を仕事にしている人の数を考えれば、到底捕獲で追いつく状況じゃない。
一方で、シカによる被害は、麓で栽培する野菜や植林している若木の食害、林業用の樹木を角研ぎに使うことによる樹木の商品価値の低下などといった分かりやすい被害もあるが、下草を根こそぎ食べてしまうことにより、生態系の改変、雨水の涵養機能の低下、土壌の流出による土砂災害の誘発といった、森林の環境破壊を引き起こしているようだ。
今の所、有効な方法としてはシカ用の柵を作って部分毎に守ることだが、どの程度の領域を囲えば良いのかという問題もあるし、費用をどうやって捻出するのかという問題もある。
土砂災害の防止や水資源の確保のための費用として税金で出すべきことだと思うが、多分、土木はコンクリが専門の国交省、森林管理という意味では農水省と管轄が違って難しいんだろうなぁ。。。
現在の林業をやっている人には心理的に抵抗があるかもしれないけれど、木材の商品価値が低下してしまった今、木材のための林業から、治山のための林業と副産物としての木材という形に変容していく必要がある気がする。ある意味、それが、林業の生き残る道なのかもしれない。
一応、農水の林野庁で、治山はやってるっぽい。国交省とどういう切り分けなのか、連携してやってるのかは謎だけど、いずれにせよ防災としての林業やシカ対策って感じじゃないなぁ。
林野庁:治山事業
https://www.rinya.maff.go.jp/j/tisan/tisan/con_3.html
そういや、シカの拡大にしたがって、ヤマビルの発生も増加・拡大しているって話もあったことを思い出した。
登山者にも関わる話だよね。
自分の備忘に、追記。