そもそも、カラス肉なんて手に入れたくても手に入らないし、猟師は生肉のリスクを知ってるのに、新聞記事に対して行政が迅速にtwitterで注意喚起したのが異常に賛美されているのが気持ち悪い。(実際、行政を賛美したり新聞記事をこき下ろしているのは保守界隈のアカウントが多くて、カラスを食べること自体に差別的な言及が加わっている。)

どう考えたって、注意喚起したときにメリットが大きいのは鳥刺しの方。カラス肉で考え得る感染症は、カンピロバクターとかサルモネラで、ほぼ被るんだから、ジビエ肉も畜肉も一緒に生肉を食べる危険性として情報発信すべきだった。

カラスへの寄生虫としては、ザルコシスティスが一番メジャーだと思うけど、馬のザルコシスティスがヒトへの感染性を持つとか下痢を起こす毒性があるとか知られており、その辺の最悪の症状をカラスのザルコシスティスでも想定しているが、ザルコシスティス属の種によって症状は違うと考えられていて、カラスの場合、本当にお腹を壊すのかすら、本当は良く分かっていない。

通常、ジビエ肉は生と言っても冷凍保存しているので、カラスのザルコシスティスに感染性があったとしても、冷凍処理で消失させられる可能性も高い。

どうも、きな臭くて気になる。この辺の研究に関わってる者としては、荒らさないでほしい。

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今回、カラス肉の感染症について、しつこく取り上げているのは何故かというと、ここで誤った科学的知識が広まれば、今後、ジビエ肉の生食後に体調を崩した際、必要の無いほど過剰に健康を心配することになったり、誤った知識を鵜呑みにした医者や周囲の人間が不必要な検査をさせるようになったり、場合によっては医師が誤った診断をする可能性があるからです。

現在では、患者を心配させるだけの無意味な検査はQOLを低下させるので、何でも検査するというのは良くないという方向に医学界は変わってきています。

それに比べると、今回、医師や行政がカラス肉でE型肝炎という比較的長期に渡って症状が出ない病気に感染するという誤った情報を示唆する内容を喧伝することは、生肉を食べている人たちや件の記者に対して不要な心労をかけることになり、先のQOLの考えからすれば、医療者倫理にもとるということになります。

カラス肉の生食が安全だと言いたいわけでは無く、現状知られている確度の高い情報については正しく伝えるべきだし、間違った情報を流した医師はしっかりと不勉強を反省し、情報を訂正すべきだと思います。

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