私の家の近くのコンビニは多彩な人種構成になっています。
ある日の朝早く、着火用の電池が切れて旧式のガス湯沸かし器の火が付かなくなりました。近くのコンビニに寄り、会計を終え店を出ようとしたところ、出口付近で一人のお年寄りに寄り添うように話しかけている外国人のスタッフに気付きました。
何気ない日常会話だったのでしょうが、お年寄りの顔には笑顔が溢れていました。日本人のスタッフでそんなことをしている人を見かけたことはありません。
アメリカのスーパーの会計では、店員がお客と楽しそうにおしゃべりしているのをよく見かけます。私もエレベーターの中で隣にいた人に、いきなり「今日は雨ふりで嫌な日ね、あなたは雨が好き?」と尋ねられたことがありました。話す事で、他人との緊張感をほぐしているのかもしれません。
日本で私が教員をしていた頃、試験期間以外は不登校の生徒がいました、彼は何故か学校の通り道のコンビニでバイトをしていました。
「なんで、わざわざ学校の近くのコンビニで働いているの?」と尋ねてみると、「だって、ここなら年齢も人種も性別も生活環境も何もかも違う人たちと一緒に働けて毎日が楽しいから」
「その楽しさを学校に取り入れたら毎日来るかい?」「できっこないでしょ、そんなこと」
彼の言葉が今でも耳から離れません。
「パンツの色は白に限る」という校則が九州地区の中学校にあることを知り、衝撃を受けました。
この校則に反して処分になったとしたら、いったい誰が納得するでしょうか。少し考えてみても「セクハラであること」これらぐらいはすぐに挙がりそうです。逆に「公序良俗に反する」校則として訴訟にならないのが不思議です。
ローカルな規則がある組織はどこにでもあります。それを破られたら組織として成り立たないからです。しかし、社会通念から逸脱した規則はなくしていくのは当然のことです。
些細な校則で悩まれているお子様もいらっしゃるでしょう。転校をお考えになるのもその解決方法の一つです。
通信制高等学校、フリースクール、サポート校など理不尽な校則がない教育機関も増えております。説明会に参加したり、在校生に感想を聞いたり、ネットの評判を確かめたりされるでしょうが、意外と校則の確認をお忘れではないですか?念のため、転校をお決めになる前に校則の写しを入手されることを強くお勧めます。
もし、写しを出し渋るような学校であれば、入学を再考なさった方が良いかもしれません。
2022年11月18日の毎日新聞に、職員室での教員間の会話が生徒たちに配っているタブレットを通して直接生徒間に内容が伝わってしまい、職員室で話題になった生徒とその話題を出した教員の両方がショックで登校できなくなってしまったとの記事がありました。
話は飛びますが、アメリカの大学で日本語を教えていた頃、地元の高校を見学する機会がありました。日本との大きな違いは、生徒が入室できない教員専用の休憩室はありますが職員室はなかったことです。また、日本で言う教室がなく、クラスがないのでクラス担任がいません。生徒は学科担任の教員が待っている教室に移動して授業を受けます。放課後のクラブ活動はコーチなどに任せ、教員は午後3時ごろに帰宅します。担当している生徒がいないので教員による生徒指導は行いません。ですから、教員間での生徒情報の共有もありません。では、生徒に何か問題が起こったときはどうするのか?校長などの上級職員が担当します。そして直ちに保護者が呼び出され、保護者同席で解決策が提示されます。メンタル系など素人判断ができない場合は、専属もしくは地区のカウンセラーが対処します。
アメリカの学校も色々問題を抱えていますが、少なくとも今回のような問題はアメリカでは起こりえないでしょう。
世界的に最も有名な難関大学の一つとしてハーバード大学と1位・2位を争う大学にスタンフォード大学があります。ノーベル賞受賞者やノーベル賞級の科学者が普通にいる大学ですが、ユニークな付属高校があります。
生徒はギフテッドと呼ばれるいわゆる天才ばかりです。頭が良すぎるばかりに不器用で学校でイジメにあったり、授業内容が彼らにはたやす過ぎて転学してきた子供が多いと聞きます。
ギフテッドは日本でも珍しくなく、2022年11月13日のまいどなニュースでその事例が紹介されました。日本では「浮きこばれ」とも言われるそうです。
そこで紹介された小学生の女子の例では、教員が「ダンゴムシは昆虫だ。」と説明したところ、その子に「エビやカニの仲間で甲殻類です。」と訂正され、立場をなくした教員から怒られてしまい不登校になりました。しかし、今は家庭教師のもと、のびのびと勉学を続けているそうです。
ギフテッドの才能を活かせる教育が日本でも望まれます。