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というわけで本日は上野の国際子ども図書館に行って、3階の『国際アンデルセン賞受賞作家・画家展』を見てきました。私は物語を書いたり絵を描いたりする人間ではないのですが、それでも何か物凄くやる気が漲る感覚を味わえて、大変に刺激になりました。なんでしょうね、展示されている物語をすべて読むのは無理ですが、それでもこれだけの世界が拓かれていると思うととても大きな希望を授けられたような気持になります。

以下気になった作家と本。
・ホセ・マリア・サンチェス・シルバ『さよならホセフィーナ』、幻のクジラの友達ホセフィーナをポケットにいつも入れてる男の子の話だそう。日本でアニメ化も。うっすら覚えてるような……
・マリア・グルーべ『森の少女ローエラ』、森で双子の兄弟を育てながら暮らす少女が森から出て、双子と引き離されて……という物語だが、彼女を見守る大人像がとても良い、らしい。
・ジャクリーン・ウッドソン、BLMや性的マイノリティの内面を、抒情的な文章で描く作家だそう。翻訳『わたしは夢を見つづける』

1956年からのすべての受賞者を掲載したミニガイドのリンクを貼っておきます。PDF注意。

kodomo.go.jp/event/exhibition/

「好き!!!!」と思った画家
・タチヤーナ・マーヴリナ(旧ソ連)
ロシア・アヴァンギャルドが盛んだった時代に学んだそうで、大胆で鮮やかな色彩と筆致が美しくて一目見て大好きに。帰宅して調べたけど絶版絵本高いね……復刊してくれないかしら。
色彩感覚がスズキコージにも似たところがあって、というかスズキコージはバジョーフのロシア民話集『石の花』(岩波少年文庫)に素晴らしい挿絵をつけているんですけどこれも調べたら絶版!!

・ファルシード・メスガーリ(イラン)
伝統文化とグラフィックデザインを組み合わせた作風で、展示してあったイランの民話につけた線画イラストが素晴らしくかっこよかった!!日本で出版されてる絵本はこれまた色彩がはっきりしていて美しいです。

・ロベルト・インノチェンティ(イタリア)
精緻で具象的な作風。展示されていた『ローズ・ブランチュ』という絵本が気になってしまって、ドイツの小さな村でユダヤ人たちを助けようと尽力する少女の話だそうです。

・アルベルティーヌ(スイス)
イラストもお洒落でとても素敵なんですが、彼女の紹介文「「ますます分断される世界に生きる一人一人が、考えることを止めないことによって、暴力を抑止することができる」という考えを持っています。」を胸に留めておきたい。

・スージー・リー(韓国)
歴代受賞者の中では70年代生まれで一番若い方で、韓国人として初の受賞者だそうです。見てるだけで楽しくなる、伸びやかでリズミカルな線に清澄な絵柄と楽しいアイデア!「自らを「視覚言語を使用する画家」と考え、言葉を使わない絵のみの絵本を多数作っています」ということで、岩波書店や講談社から出版されているそうなのでチェックしたい。

リンクはアルベルティーヌ氏が国際アンデルセン賞を受賞した時のニュースなんですけど、「すごいデザイナーのラファエル」(仮題)のイラスト、めっちゃ可愛くない!?

swissinfo.ch/jpn/culture/絵本の世界

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