クリスマスに関する物語と言えば、小学生の頃母の本棚から抜き出して読んだ文春文庫のロッド・サーリング『ミステリーゾーン2』、巻末の『柔和な人のクリスマス』が大変印象的で。
何年か前古本屋で再発見して、手に取って迷って棚に戻して、やはり買おうと引き返したら、すれ違ったスーツ姿の紳士がほっくほくの笑顔で抱えた何冊かの本の中に『ミステリー・ゾーン2』が……。
タッチの差で買われてしまいましたが、おそらく年代的にテレビ番組の『トワイライト・ゾーン』を見ていた世代の方でしょうね。めちゃくちゃ嬉しそうだった。
この本、今思うと冒頭の短編『真夜中の太陽』の世界がとても怖い。灼熱地獄の中人間の精神も荒廃してどんどん滅びに近づいていく、という描写を今年の夏はよく思い出していました。小説内では地軸の傾きが原因の暑さですが、この小説の描写がこんなに身近に感じられるなんて(最後にツイストがあってそれも怖い)。
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