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私が『ワイルドバンチ』見たのは98年のリバイバルで今は亡きシネセゾン渋谷、満席で一番後ろで立ち見だった(当時は観客詰め込むだけ詰め込んでたのか、それともあまりに観客が多かったのか)。当時の流行で7㎝くらいのウェッジソールのブーツで行って、途中フィルムトラブルで10分程度の休憩挟んでそれでも2時間半、足の疲れなんて吹っ飛ぶほど夢中で、興奮しながら見ていた。おそらくこの先どんな映画を見ても、一番好きなのはこの映画だ、という予感があった。

とにかく鮨詰め状態の映画館なんて後にも先にもあれが最初で最後で、立ち見もおそらく最初で最後。同時上映が前年にワーナーの倉庫で発見されたフィルムから作られたメイキング『ワイルドバンチ アルバム・イン・モンタージュ』で、このフィルムの冒頭が、本編で4人が歩いてくる場面のモノクロ版だった。確か正面を向いた瞬間に色がついて、その瞬間に場内にどよめきが。中には「うぉおおぉ…」と声をあげて嗚咽しはじめた人もいた。私も泣いた。

「なんか気分がくさくさするから名作だって話だし見とくか」程度の気持ちだったんだよね。本当に見てよかった。

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