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『アンネ・フランクと旅する日記』のことをしょっちゅう思い出している。

博物館に置かれた日記の中にいて、アンネの死を知らなかったキティーが、現代に顕現してアンネを探してアムステルダムの街を駆け回る。その過程でストリート・チルドレンや難民の子どもたちと知り合い、彼らの協力を得ながらアンネの生涯を辿る旅に出る。

空想の女の子には、いつまでも、どこか遠いところで幸せでいてほしい。けれどアンネ・フランクの一番の親友だった女の子が、現実を知って何もせずにいられるわけがない。
この映画はホロコーストから続く問題として現代の難民問題を扱っていて、キティーはほとんど命がけで彼らのために政府と交渉する。
物語は静かな終わりを迎えるけれど、その後の現実を、イスラエルとガザの現在を、キティーが今もし存在したら、どのように受け止めるだろうか。

せめて自分は、キティーに賛同の意を示して拍手を送ったモブの市民たちのようにありたい。
うまく言えずにもどかしいのだけれど。

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