「国際化」と「米国従属」は根本的に違うことについて
昔から(1980年代から)加藤周一さんや鶴見俊輔さんが、強調していたように、「国際化」することと、米国への従属度を上げることは、まったく違うこと。
しかし、政府と日本のマスメディアの世界では、この二つを意図的に「混同」して来た。
その結果、現在、日本の国際情報は、ほぼワシントン発(米国政府)から見たものしか流れてこない。
欧州の見方さえ、ほとんど入ってきていない。
アジア、アフリカ、中東、ラテンアメリカなど、世界の圧倒多数を占める地域からの情報は尚更だ。
1980年代から「情報化社会」という言葉だけ流行するようになったが、実際はどんどん「情報鎖国」になっている。
英語情報だけとってみても、実は米国政府筋以外のものはいくらでもある。
ところがTVや新聞は、なにがなんでも米政府筋の見方しか流さない。
外務省の中でも、北米課=外務省となり、中国、ロシアなど日本の隣国の大国との関係を調整しようとすうバランスがなくなった。
また韓国に対する態度は論外。
現在、東アジアでの日本の孤立は深刻極まる事態になっている。
米国に従っていれば安心という方針は外交としては「甘すぎ」。