雑感:
イスラエルは、いまの期間——バイデン米大統領が大統領選候補から降りてレームダック状態となり、米国の次期大統領が登場するまでの間——を「好き勝手に振る舞える時間」とみなし、戦線拡大に勤しんでいるようにすら見える。
米国は、イスラエルの「自衛権」なるものの全面支持を改める考えはない。つまりイスラエルの好き勝手を止める圧力は存在しない。
ローマ教皇の発言は、イスラエルや米国を動かす政治力はないかもしれないが、正当性がある言葉として記録したい。
グテレス国連事務総長はガザ情勢に関して「戦争にもルールはある」と述べたが、これと共通する考え方だ。国際法を含む法律分野では「比例原則」は重要な考え方だ。
雑感続き:
ローマ教皇フランシスコは、信徒に向けた宗教的な発言ではカトリックの教理に基づき聖書を引用して発言するが、今回のような非宗教的・政治的な発言では、宗教色を排し、国際法や倫理学に基づいて全地球的に通用する普遍的な言葉を組み立てている。その結論は、国連のステートメントとおおむね一致する(同じ証拠と同じロジックに基づいているからだ)。