今、技術ジャーナリストとして取り組んでいる問題系のスケッチ。

1. 哲学の問い。私たちは科学が関わる複雑で巨大な問題(例:原発事故処理、気候危機、パンデミック)についてちゃんと思考、省察できているか。できていないなら、どのような思考のツールを用いればよいか。(ヒント:ハイデガー、デュピュイ)

2. 科学の問い。科学と偽科学、疑似科学を分かつものは何か。「ルイセンコ事件」の再発を防ぐには何が必要か。

3. 社会的合意に関する問い。科学的知見や経済合理性に基づく施策を社会的合意に結びつける上で、現状のプロセスは正当か(ヒント:ALPS処理水放出の経緯、「脱マスク」、マイナ保険証)。正当でないなら、どのようなプロセスを用いればよいのか。(ヒント:マルチステークホルダープロセス)

4. 社会的合意の手法(トランスサイエンス含む)に関する問い。科学に関わる社会的合意のため、人文・社会科学系の研究者らの参加が必要と考えられている。その取り組みは機能しているか。機能していない場合、どのようにすれば機能させられるのか。

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補足:
上に記した「巨大で複雑な問題」とは別に、「ITと人権に関わる問題」に関して引き続き関心を持っています。

人権は、経済合理性や組織のロジックと衝突するとき、しばしば無視されてしまう。IT企業の成長戦略や産業育成政策を考える上で、人権が語られることは滅多にない。

しかしながら、IT分野でも人権フレームワークが必要な事案が増えています。特にSNSのヘイトスピーチ問題、AIに潜む差別、AIやデータ処理による人権侵害の懸念は、まさに現在進行形の課題です。

巨大で複雑な問題、目の前の問題、両方とも大事だと考えています。

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