〈Abstract〉
「黒人への態度に関する地位の不一致効果を、ダミー変数の多回帰手続きを通じた地位変数と偏見の関係の付加的モデルを置くことにより、またモデルの予測からの乖離を調べることにより、検証する。地位の不一致仮説によれば、地位の一致しない個人は、付加的回帰モデルで予測されるよりも大きい偏見を示すはずである。2つの問題が考察される。米国の成人白人人口の代表的な全国的標本を用いて、一方は地位変数としての所得と学歴を含み、他方は学歴と配偶者の学歴を含む。双方の問題に対して、付加的モデルの予測は観察されたパターンと緊密に合致しており、地位の不一致それ自体は偏見に何の効果も持たないことを示唆している」p.651.
「偏見のレベルを決定づける上で、男性自身の学歴は妻の学歴よりも大幅に重要である。しかし女性は自分自身の学歴の重要性が減り、夫の学歴の重要性が増える。…かくして、男性は妻の黒人への態度に、妻が夫の態度に及ぼすよりも大幅な影響を及ぼす」p.663.
「男女ともに、自分自身の学歴獲得と配偶者のそれとの間の不一致は、黒人への偏見に何の効果も持たない」p.664.