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Hartman, Moche. (1974) “On the Definition of Status Inconsistency,” American Journal of Sociology, Vol.80, No.3, pp.706-21.

〈Abstract〉
「地位の非一貫性概念を適切に定義するためには、6つのタイプの仮定が求められ、それらは、地位の非一貫性、尺度の比較可能性、およびそれら尺度の間の交互作用の構造を測定するために用いられるべき諸変数(階層尺度)のタイプを取り扱う。地位の非一貫性、社会移動、および社会階層の基礎概念の間のいくつかの関係を、簡潔に考察する」p.706.

「以前の定義は、全ての r[基準]が重要性において等しいと見なす点で、異なる尺度を区別していない。パーソンズ(1953)が強調するように、社会はたいてい、ある尺度に他の尺度よりも重要性を与えている。重要性が等しくない2つの尺度の間で見られる地位の非一貫性は、重要性が等しい2つの尺度の間の非一貫性とは異なる効果を持つだろうと予想される」p.707.

「大部分の地位の非一貫性研究においては、『全ての尺度が社会構造の中で等しいとはかぎらない』という事実が考慮されず、その結果、いかなる2つの尺度に関する評価の間の違いも、個人の行動そして/あるいは社会構造に同じ効果を持つと信じられている」p.714.

「地位の非一貫性は、連続した階層システムのモデルを示唆する。そこでは、社会階層は現実の集団ではなくてむしろ、連続したラインの分析的分割と知覚される。連続的な階層と地位の非一貫性の組合せは、流動的で移動する社会システムを暗示する」p.718.

「地位の非一貫性と社会移動が関連していることは、何人かの論者には気づかれている。一般に彼らは、移動と地位の非一貫性の双方が、階層システムに柔軟性をもたらすことを示唆する。…ベノワ=スマリヤン(1944)は、移動がブロックされるところでは、広範な地位の非一貫性により、階層システムを変えるために革命が引き起こされると主張している。彼は、もし非一貫性が釣り合わせられ得るねらば、ある種の移動が起こるだろうと仮定する。言い換えれば、地位の非一貫性は社会移動の量に影響を与えると考えられる」pp.718-9.

「多変量移動の問題は地位の非一貫性とは独立にすらも重要だが、社会に見られる非一貫性の量とともにその重要性は増す。…
…循環的な関係が確立され得る。すなわち、移動は地位の非一貫性の頻度を増やし、他方で地位の非一貫性は潜在的な移動を増やすのである」p.719.

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