市川哲也「名探偵の証明 蜜柑花子の栄光」(創元推理文庫)を読んだ。
http://www.tsogen.co.jp/sp/isbn/9784488465155
結構面白かった☺️
名探偵の証明シリーズの完結作。
ある日、以前知り合った少女が事務所を訪ねてきた。全国各地で起こった4つの未解決事件を蜜柑が解かなければ人質にした母親を殺す、と脅迫されているという。期限は6日間、移動手段は車のみ。大阪→熊本→埼玉→高知を駆け回る怒濤の推理行の果てに、名探偵が見た真実とは?
(内容紹介から引用)
勿論、本編の大半を構成している各未解決事件の推理も小粒ではあるが面白いのはもちろんのこと、あまりこの関係値を善悪の括りでまとめたくはないのだが、文章で分かりやすく定義する為にすると当シリーズで因縁のある「名探偵(善)」vs「名探偵(悪)」に一区切り着いてハッピーエンドだったのも好印象
客観的に見ると、名探偵論や登場人物たちに異を感じる人であれば合わないのでお勧めはあまりできませんが、個人的には結構面白かったです
私的な読むおすすめ順番は
名探偵の証明→屋上の名探偵→放課後の名探偵→密室館殺人事件→蜜柑花子の栄光
ですかね🙂
榎宮祐「ノーゲーム・ノーライフ12 ゲーマー兄妹たちは『魔王』に挑むようです」(MF文庫J)を読んだ。
https://mfbunkoj.jp/product/ngnl/322209000047.html
普通に楽しめた。
完全に前編後編形式の前編なので、評価しづらいがノゲノラシリーズらしいテンポ感で楽しく読めたのは事実
ノゲノラの特徴の一つ、"遊戯の勝敗一つで全てが決まる"のために開発されるオリジナル遊戯は、現実世界にもある王道RPGを模倣し+aする形で物語に落とし込んでるのも面白かったですね 😊
登場人物達の癖も強く、今作で登場した「妖魔種」のシェラ・ハさんもご多分に漏れず癖が強い、あとは魔王も救われてほしいですね。後編の次巻でも新しい種族が出てきそうで楽しみです(いつ出ることになるのやら🙂)
伊坂幸太郎「フィッシュストーリー」(新潮文庫)を読んだ。
https://www.shinchosha.co.jp/book/125024/
普通に面白かった🙂
相変わらずの伊坂ワールドがそこには広がっていた中編集、「ポテチ」の話は結構好きでした。
伊坂作品に度々登場する黒澤の格好良さもあるし、その周辺も上手く描いており良かったです
どこか切なくてやりきれないように感じるが、伊坂幸太郎の描く文体が決してそれのみでは終わらせていないように物語を描いているので、良くも悪くも読んでいて伊坂節をニュートラルに享受できたのは満足感あります
ボリュームもそこまであるわけではないので、伊坂作品追っていて、まだ読んでいないとかであれば普通におすすめはできるレベルです
昨日購入した小説
購入し忘れていた横関大作品、少女小説の新作を中心に話題作の杉井光作品を添えて
・横関大「ゴースト・ポリス・ストーリー」(講談社文庫)
・杉井光「世界でいちばん透きとおった物語」(新潮文庫NEX)
・横関大「彼女たちの犯罪」(幻冬舎文庫)
・シロヒ「陛下、心の声がだだ漏れです!4」(ビーズログ文庫)
・小田ヒロ「弱気MAX令嬢なのに、辣腕婚約者様の賭けに乗ってしまった 4」(ビーズログ文庫)
・小田ヒロ「弱気MAX令嬢なのに、辣腕婚約者様の賭けに乗ってしまった 5」(ビーズログ文庫)
soy「勿論、慰謝料請求いたします! 6」(ビーズログ文庫)を読んだ。
https://bslogbunko.com/product/isyaryo/322110000724.html
友人のランファが嫁ぎ先の他国の国王と懐妊し、そのお祝いにヒロインのユリアスが会いにゆくところからストーリーは始まる。
少しすれ違い気味だったランファとその夫エウルカ国王はユリアスを通してお互いの真意を知った後、もうそれはそれはイチャコラしてて、甘酸っぱい成分をたくさん摂取できてとても良かったです
番外編も実質本編みたいなものでルドニーク殿下視点から、今回の本編を見たお話が描かれていてヒーロー側のヒロインに対する愛しか溢れていない地の文も大変ごちそうさまでした
後この作品読むたびに思うけど、ヒロインのユリアスの見た目がバチコリ好みなのです
道尾秀介「風神の手」(朝日文庫)を読んだ。
https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=22629
まぁまぁ面白かった。
時系列順に章仕立てとなっている長編小説、群像劇的視点で登場人物の繋がりと物語の展開が一気に動く上手さは、流石道尾秀介と言わざるを得ない
ミステリと言うよりかは青春的な要素が強く、ある種ノスタルジー的な物語の印象を受けた、特に第一章の劇的で、ある種悲恋的な物語も、それ以降の章では淡い恋心だったとポジティブに捉えることができたのは技巧的だったなぁ
著者の他作でも読み進めるごとに反転して行く出来事の文章を描く持ち味は健在で良かったです
昔シリーズ全巻買って積んでた
松智洋「迷い猫オーバーラン」(集英社スーパーダッシュ文庫)
を合間合間にちまちまと読み続け、ようやく全巻(12巻)を読み終えた
う〜〜ん、シリーズ通してあまり面白くなかった
12巻もやってこれかよって感じの主人公のヘタレ具合が極まっており、寧ろ12巻で更に面白くない決断したのが良くなかったですね
後今になってみると口と手が同じく出てくる程の良い意味で言うツンデレ、悪く言うと暴力女のヒロインは需要があったのが割と信じられない
総括するとヒロインレース終盤の雰囲気を醸し出しながらも、10巻、11巻、12巻と全部まだ君と付き合うとは言えないけど好きみたいなキープの仕方を主人公がしてるのも、ヒロインがそれで納得しているのも全部が気持ち悪くて萎えた