横溝正史「華やかな野獣」(角川文庫)を読んだ。
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臨海荘の大ホールでは、大勢の男女が集うパーティが催されていた。
一夜限りの相手を物色する享楽的な宴が終わろうとした矢先、ベッドルームで死体が発見!
被害者は美しい女主人で、左の乳房をえぐられていた。ボーイに変装し潜入していた金田一耕助は駆けつけた警官たちと取り調べを開始する。
だが、事件の裏には大規模な麻薬密売が複雑にからんでいて……。
(あらすじから引用)
まぁまぁ面白かった。やはり横溝正史作品でしか摂取できない成分はある。
本書は金田一耕助の東京に上京しての初めての事件で等々力警部との出会いも収録されており、その点良かった。
表題作の「華やかな野獣」は事件の発生から展開がスピーディーで読みやすくはあったが、ヒントが小出しになったタイミングで一気に可もなく不可もなくと言った感じの読み応えに……
事件の様相は少しエログロの模様且つミステリな部分もしっかりとあったので程よく雰囲気に浸れて面白かったです。