城平京「虚構推理 逆襲と敗北の日」(講談社文庫タイガ)を読んだ。

https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000360001

「それは巨大で、凶暴で、獰猛で、何より場違いな幽霊だった」警察に呼び出された琴子と九郎。二人と因縁深い桜川六花が、奇妙な連続転落死事件に居合わせ、容疑者になっているという。六花が二人を前に語ったのは、異郷の野獣キリンの霊による殺戮劇だった。琴子たちは彼女の無実を証明すべく調査を始め、事件の背後にある悍ましい「呪い」の存在を知ることとなるーー。
(あらすじから引用)

まぁまぁ面白かった。
ラスボス的立ち位置の立花が相対し、あわや正面衝突かに思われたが、人情に訴えて協力関係になるなど展開としては弱い気がする。
合わせて話の軸になった事件もシンプルで結論も他の巻に比べて派手ではないため面白さの波はそこまで無かった。

終幕では、琴子と九郎の少し歪な恋人関係などのお話が出てきており、その点は面白かった。
漫画原作のための書き下ろしと何処かで見たが、確かに絵などの要素が加わると更に分かりやすい起伏も生まれたかもしれないと思う。
三人それぞれの関係値がどう着地するか、これからに期待です。

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