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中島京子「夢見る帝国図書館」(文春文庫)を読んだ。

books.bunshun.jp/ud/book/num/9

上野公園のベンチで偶然、出会った喜和子さんは、作家のわたしに「図書館が主人公の小説」を書いてほしいと持ち掛けてきた。ふたりの穏やかな交流が始まり、やがて喜和子さんは終戦直後の幼かった日々を上野で過ごした記憶が語るのだが……。
(あらすじから引用)

うーん……まぁまぁかなぁ。
"喜和子さん"という女性の過去から現在を通じて、主人公のわたしの視点から綴られる歴史や記憶を読み解く物語でした。
構成としては作中小説「夢見る帝国図書館」のお話と、現実の"喜和子さん"という女性の一生を追っていくお話の二軸が交互に挟まっており、少し読みにくくはあった。

わたしが"喜和子さん"を通じて様々な人々と出会い、フィクションめいた過去や様々な思い出や苦い記憶と共に一生記として読むのであれば、後半は謎解きの要素もあり、まぁまぁ面白かったかなぁ……
上記二軸構成だから、ある種小説的、図書館的物語として成り立っているのは納得できるが、あまり私的にハマらなかったのが残念。
戦後間もない混沌とした上野界隈の雰囲気が過去を覗いている不思議な感覚になったので雰囲気作りは⭕️

 

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