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北山猛邦「アルファベット荘事件」(創元推理文庫)を読んだ。

tsogen.co.jp/sp/isbn/978448841

巨大なアルファベットのオブジェが散在する屋敷『アルファベット荘』。岩手県の美術商が所有するその屋敷には、オブジェの他に『創生の箱』と呼ばれる関わったものは死に至るという箱もあった。雪が舞う12月のある日、そこで開かれるパーティに10人の個性的な面々が集う。しかし主催者は現れず、不穏な空気が漂う中、夜が明けると『創生の箱』に詰められた死体が現れて─。売れない役者、変人にして小劇団の看板女優、そして何も持たない探偵が、奇妙な屋敷の幻想的な事件を解き明かす
(あらすじから引用)

長らく復刊されず入手困難だったので読めて良かった。
短いながらも"物理の北山"らしい物理トリックがクローズドサークルとなったアルファベット荘という舞台と"創生の箱"と呼ばれる鍵付きの箱もあり、謎の箱&謎の館で王道的な物語を見れて嬉しい。
物語で言えば終盤とホワイダニットのや探偵的な舞台装置など、続きが出てもおかしくないキャラ立ちした登場人物が多く、シリーズではないのが勿体無いなと思うくらいには面白かった。

トリック部分はある程度予測でき、目新しさはないものの読みやすく北山猛邦入門としてはあり。

 

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